プライムコート-T(高硬度鋼の高速ドライ加工性に優れたセラミックコーティング)

※コーティング処理温度(450℃~500℃)以下の焼き戻し温度品または規定を外れた熱処理履歴品は、硬度低下及び寸法変化の原因となりますので、十分ご注意下さい。

プライムコート-T 高硬度・耐熱酸化被膜

これまでの常識をはるかに越える耐熱被膜、新組成被膜により、これまでにない「耐熱酸化性」と「高硬度化」を実現しました。
高硬度鋼の高速加工・ドライ加工にズバ抜けた性能を発揮します。

※日本コーティングセンター(株)製品

プライムコート-Tの5つのポイント

これまで不可能な領域だった60HRC以上の高速切削を実現

高硬度材を高効率に加工し、機械加工コストの低減に貢献

1100℃以上の耐熱酸化性能によりドライ加工に抜群の威力を発揮

耐熱酸化性に優れ、従来の被膜に比べ高温域での切削性能を大幅に長寿命化

高い耐熱酸化性が求められる金型分野にも応用可能

プライムコート-Tの優れた機能

プライムコート-Tは、耐熱温度1100℃以上、硬度3500HV以上になります。

種類プライムコート-TTiAlNTiN
酸化温度(℃)1100700500
硬度HV350028002500
膜厚(μm)2〜42〜42〜4
色調赤茶色赤黒色金色

プライムコート-Tの優れた切削性能

高硬度鋼の切削加工において、プライムコート-Tは、他社(工具メーカー)TiAlN系被膜をはるかに上回る切削寿命を示しました。

切削条件

  • φ8mm超硬エンドミル6枚刃
  • 切削速度:100m/min.
  • 送り:1200mm/min.
  • 切り込み:0.3×10.0mm
  • 切削方法:ドライ、ダウンカット、エアブロー
  • 被削材:SKD11(HRC58)

プライムコート-Tの用途・適用材質

切削工具HRC50~60までの高硬度鋼のドライ切削
インコネル、ハステロイ、ステライト等超合金加工
オーステナイト系ステンレス加工
金型Alダイカスト、熱間鍛造加工等
高い耐熱性が要求される金型・機械部品

※インサート・ドリル・エンドミルは、当面再研磨品のみが対象になります。

プライムコート-Tの主なコーティング可能材料

超硬合金および超硬合金ロウ付け品-
高速度工具鋼粉末ハイス:ASP23, 30, 60、HAP10, 20, 40, 50, 70, 72、DEX20, 40, 60, 80
溶製ハイス:SKH51~57
ダイス鋼(低温焼き戻し品は硬度低下及び寸法変化の恐れがあります)冷間ダイス鋼:SKD11(高温戻し)、DC53, KD11V, SLD8, その他相当品
熱間ダイス鋼:SKD61
その他プレハードン鋼、マルエージング鋼

※コーティング処理温度(450℃~500℃)以下の焼き戻し温度品または規定を外れた熱処理履歴品は、硬度低下及び寸法変化の原因となりますので、十分ご注意下さい。

プライムコート-Tは、日立ツール(株)よりのライセンスを受けて開発された技術です。(特許3248897号/3248898号)